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入社式 令和2年度(2020年度)を開催しました

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2020.04.01

新入社員 各位

令和2年 入社式を迎えるにあたって

 令和2年の入社式を迎えるにあたり、ご挨拶申し上げます。
 本日、当社の仲間となって頂きました新入社員の皆さん、全社員で歓迎すると共にお祝いを申し上げます。
入社おめでとうございます。

 会社の現況に少し述べさせてもらいます。
 ~中略~
 このように、人の目につく場所でも、そうでないところでも、エネルギー関連、交通網関連などの社会基盤を整備する事業、災害復旧に貢献する事業、観光促進など経済活動を支える事業等の分野で、社会に貢献する事業に、当社の社員の技術が生かされております。

 私は、入社式の場で、新入社員の皆さんに、毎年、同じことを伝えています。
 今日の日を境に皆さんは、社会人になりました。親のお世話になっていた昨日と今日とでは、ある変化が起きました。この変化とは、どういうことなのかを今日は考えてもらいたいと思います。今日はそのうち、三つの事を考えてもらいます。

 一つ目は、給料を貰うという事です。
 今日から会社に在籍することになりました。毎月、給料が自分の口座に振り込まれます。これは、会社で働くという労働の対価です。しかし少し別の角度からも考えてもらいたいと思います。
 土木の仕事は経験工学と言われています。いくら机上の学問を積んでも、経験を積まなければ現場では、全く役に立つことはありません。これから現場で長い時間をかけて、実績を積み重ねた結果、5年、10年後にやっと実力をつけて、初めて会社に貢献することができるようになります。会社はその時の為に、ずっと給料を払い続けます。本当の意味で、自分の仕事の対価としての給料を貰えるようになのは、まだまだ先の話です。

 二つ目は、税金や社会保険を納める事です。
 自分が稼いだお金の中から税金や社会保険を納めることです。この行為によって、初めて、社会が認める社会人となります。納税を含めて、様々な形で社会に貢献することが社会人としての義務なのです。実際は、税金も社会保険料も会社の給与から差し引かれて、給与を支給されるので、支払う意識はあまりないのが現状ですが、社会人の義務を果たす最初の行為がこれなのです。義務を果たす事と、これに伴って、責任もかかってきます。今までのように個人ではなく、塩月工業に所属する社会人であるということをしっかりと 自覚しなければなりません。

 そして、三つ目は、会社が社員に将来、期待する事です。
 当社の土木という仕事を通じて、多くの事を学ぶことが出来ます。技術的な知識や経験はもちろんですが、大人としての礼儀や常識、人との付き合い方、接し方、組織での行動の在り方など、様々なことがあります。ゆっくり時間をかけて、成長してもらいたいと思います。私はこの成長の結果「自分で物事を考え、意思を持って、行動する人間になってもらいたい」と考えています。
 近年は、情報過多の時代で、スマホやパソコンなど、受動的に知識を提供する道具があふれています。そのツールにキーワードを入力するだけで、凄いスピードで情報があふれ出てきます。この道具は、自身が情報を取捨選択せずに、自分の行動を勝手に分析して、欲しい情報が自動的に選択されて、沢山、提供してくれます。自分で考える暇もなく、解析もせず、あたかも自分の答えのような、しかも間違った答えまで出してくれる世の中になってしまいました。
 こんな道具が無い時代は、苦労して人に教えを被る事や資料や書物で調たり、データを集めて調査、自ら分析をして、自分なりの答えを導き出していました。今はこの行為を一切しなくなっている事は、恐ろしい事であります。
 スマートフォンやパソコンが無い時代の事を想像してみてください。言葉の意味が分からない時は、人に教えを被るか、分厚い辞書や書物を引っ張り出して、ページをめくり、そこに書いている事と自分の疑問を照らし合わせて、答えを導き出さなければなりません。
 連絡を取りたければ、親しい人にお願いするか、手紙を書くか、自宅の固定電話に電話をかけるしかありません。それが今では、電話番号さえわかれば、必ず、本人が出てくれます。メールやラインを使えば、簡単に連絡が出来ます。
 私は、これが人間にとって、便利なものであって、かつ有益なものと言えるのか、大変、憂慮すべきことだと危機感を感じています。
 当社の仕事においては、スマホやパソコンに質問しても正しい答えは出てきません。コンクリートの打ち方、足場の組み方、掘削の方法、重機械の選択、全ての仕事がそうですが、その現場の場所、条件、人員、気象などによって、何もかもが変化するからです。

 私はこの会社での仕事を通じて、まずは与えられたもので学び、徐々に自分の力で考え、受け身ではなく、能動的に行動し、自分だけの発想や思考をしっかりと持って、自分の力で生き抜いていくことが出来る人間に成長してもらいたいと思っています。その結果、家族や会社、周囲に認められる人間になることが何よりも、皆さんの幸せになる条件ではないかと思います。
 自分が成長することで、結果的に今までにない素晴らしい仲間の輪を広げていくことができます。あなた方には無限の可能性があります。会社は単にお金を稼ぐ目的の場所ではありません。これからの人生で起こり得る様々な喜怒哀楽を如何に、逞しく楽しく過ごして行けるかは、自分自身の努力と今から苦楽を共にする仲間にかかっています。そんな素晴らしい仲間が会社には、沢山在籍しています。精一杯、仕事に励み、悩み苦しみ、そして楽しみながら自分を磨いていってください。たった今スタートしたあなたの社会人生活における活躍を楽しみにしています。ようこそ、塩月工業へ。一緒に頑張りましょう。

 

令和2年4月1日
株式会社塩月工業
代表取締役社長 塩月啓司

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